自動化を間違えると、現場から「やりがい」が消える

生産技術をしていた頃、私も自動化設備を作っていました。人が繰り返していた作業を機械に任せて、工数を減らし、品質を安定させる。そのために自動化は必要です。でも、「何人減らせるか」だけの話になると、どうしても引っかかります。

フィリピンの工場で、改善が面白かった

以前働いていたフィリピンの工場では、現地のメンバーと一緒にたくさんの改善をしました。

設備を変える。工程を変える。やり方を試す。

うまくいけば数字が変わり、現場も楽になります。

何より面白かったのは、自分たちで考えたものが実際に動くことでした。

私はこの感覚が、製造業の面白さの一つだと思っています。

人を減らすことだけが目的になると、おかしくなる

ところが自動化の話になると、ときどき最初から「何人減らせますか?」だけで進むことがあります。

もちろん人手不足の現場では省人化が必要です。

でも、作業をよく見ないまま全部を自動化すると、かえって複雑な設備ができたり、トラブル時に誰も触れなくなったりします。

人がやった方が簡単な仕事まで機械にやらせる必要はありません。

面倒な作業を減らして、人が考える時間を増やしたい

私が自動化したいのは、人がやらなくてもいい単純作業や、危険な作業、毎日繰り返す点検などです。

そこで生まれた時間を、改善や判断、新しいものづくりに使えるなら素晴らしいと思います。ただ、誰もが新しい仕事や挑戦を望むわけではありません。日々の生産を安定して支え、決められた時間に仕事を終えることも大切な働き方です。自動化の目的を一律に押し付けず、現場で働く人の意向も聞きたいと思っています。

自動化で人の仕事を全部なくしたいのではなく、人がもっと面白い仕事をできるようにしたいのです。

設備を作っていた頃も、今AIやIoTを提案する側になっても、この考えはあまり変わっていません。

現場の人が試して、工夫して、うまくいったときに一緒に喜べる。フィリピンの工場で面白かったのも、そこでした。面倒な作業は減らしたいですが、自分たちで改善する面白さまでなくしたくありません。


人を活かす自動化を考える

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「人を減らさない改善」の実例

フィリピン工場で、約300名のラインを約150名で運営できる状態へ改善し、生まれた人の力を次の改善へ振り向けた経験を紹介しています。

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