
私は17年間、製造現場で働いてきました。
「工場勤務はきついですか?」と聞かれれば、きつい時期は普通にありました。
設備は止まる。不良が出る。納期は待ってくれない。
でも、だから工場の仕事がつまらなかったかというと、全く違います。
問題が解けたときは、本当に面白い
何日も原因が分からなかった不良が止まる。
自分で考えた設備改造がうまく動く。
チームで試した方法が量産に使える。
そういう瞬間は、かなり面白いです。
私はものづくりの面白さは、完成品を眺めることだけではなく、こういう問題を一つずつ解いていくところにもあると思っています。
ただ、失敗できない空気が強くなると面白くなくなる
量産では品質と納期を守る必要があります。
その責任があるので、慎重になるのは当然です。
でも、「余計なことをするな」「失敗するな」だけが強くなると、改善のアイデアも出しにくくなります。
一方で上から突然「チャレンジしよう」「DXを進めよう」と言われても、現場との温度差が大きければ動きません。
私自身、そういう場面を何度も経験しました。
現場の人が、自分で変えたと思えること
外から新しいツールを持ってきただけでは、現場はなかなか変わりません。
実際に使う人が「これなら楽になる」「これならやってみたい」と思えることが大事です。
今の私は会社の外から製造業に関わっています。
一社の中にいた頃より、いろいろな現場を見るようになりました。
そこでやりたいのは、格好いい改革を見せることではありません。
現場で積み重ねられてきた経験を尊重し、変えたいことがあれば試せる道筋をつくることです。毎日同じ工程を守る人の中にも、設備の癖や小さな異常を見抜く知恵があります。全員に挑戦を求めるのではなく、その知恵が必要なときに生かされる現場であってほしいと思います。
工場の仕事は、本当はかなり面白い。
17年間やってきたからこそ、私は今でもそう思っています。
現場が自分たちで変えられる改善へ
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