良い製品だけでは売れない。それでも品質を大切にしたい理由

製造業で17年間働いてきて、今は営業やマーケティングにも関わっています。

良いものを作るだけでは売れない。営業に移って、それはよく分かりました。でも、売り方が上手ければそれでいいのかというと、やっぱり納得できません。製造現場でずっと品質に向き合ってきたので、製品そのものをもっと大事にしてほしいと思ってしまいます。

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昔の私は「良いものを作れば分かってもらえる」と思っていた

生産技術をしていた頃は、精度を上げる、不良を減らす、工程を安定させることにかなりこだわっていました。

それ自体は今でも大切だと思っています。

ただ、作る側にいると、自分たちが頑張ったところをお客様も同じように評価してくれると思いがちです。

実際はそうとは限りません。

こちらが精度をさらに追い込んでも、お客様が困っているのは納期だったり、使いやすさだったり、価格だったりします。

そこがズレていれば、いくら一生懸命作っても価値として伝わりません。

営業をするようになって、見る場所が変わった

今は製品を提案する側にもいます。

そこで感じるのは、機能を説明するだけではほとんど意味がないということです。

例えば点検を自動化する製品なら、「AIで読めます」「LTEで通信できます」と説明する前に、そもそもその現場で何に困っているのかを見ます。

毎日の巡回が大変なのか。電源を取れない場所なのか。危険な場所へ人が入っているのか。

そこに製品が合わなければ、無理に売っても役に立ちません。

だからといって、品質を軽くしていいわけではない

マーケティングが大事だと分かるようになった一方で、最近は逆の違和感もあります。

売り方や見せ方ばかりが先に進み、製品そのものが追いついていないケースです。

現場で使えば、結局すぐ分かります。

読めない。壊れる。設置しにくい。設定が面倒。

どれだけきれいな資料を作っても、現場ではごまかせません。

ものづくりの時代が変わったというより、必要な範囲が広がった

以前は、作る力を磨くことに集中していればよかったのかもしれません。

今はそれだけではなく、誰が何に困っているのかを知り、必要なものを作り、それをきちんと伝え、導入後まで見る必要があります。

私自身、生産技術から営業側へ移ったことで、ようやくその一連が見えるようになりました。

だから私は、製造とマーケティングを別の仕事として切り離したくありません。

お客様の現場で困っていることを聞いて、製品や設計の改善につなげる。営業になった今も、私はそこに関わりたいです。

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