追い詰められた経験で構築された「責任感」

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こんにちは、JOINTSPARKSの佐藤盛超です。

今日は、あまり格好よくない話をします。私が今までで一番情けなかった時期の話です。

「責任感」という言葉、最近よく考えます。
若手にどうやって伝えればいいのか、正直まったく答えが出ていません。
というのも私自身は、褒められて伸びたわけでも、研修で学んだわけでもないからです。
完全に、追い詰められて身についたクチです。

目次

出荷前の検査データを見た瞬間の話

製造現場にいた頃、不良を出したことがあります。
しかも・・・、すでに出荷済みでした。

すでに客先に流れている。もし本当にNGなら、向こうのラインが止まる可能性があります。止まればその先の完成品にも影響が出て、下手をすると数千台単位の話になるのです。
あの時の検査データを見た瞬間、ゾッとしましたね。頭が真っ白になって、手が冷たくなる感覚、今でも覚えています。

そして正直に書きますが、その時、隠したいと思いました。逃げたいと思いました。
このデータをなかったことにできないか。次のロットで問題が出なければ、誰も気づかないんじゃないか。
工程能力の数字も、見る人が見なければ分からないんじゃないか。
(これをリアルに言ったら大問題ですが、本当にそう考えました)

もちろん翌朝、会社に行きたくありませんでした。逃げてばかりの自分、布団から出られませんでした。
駐車場で20分くらい座っていたのを覚えています。あんな朝は、後にも先にもあれきりですが・・。

製造業ものづくりでは絶対にデータを隠しきれない

前職の事ですので、内容は具体的には書けません。
結局不良を作ったことを正直に打ち明け、かなり怒鳴られました。
かなり怖かったのを覚えています。今どきの人はそれをパワハラというのでしょうかね??
当時はそれが当たり前で、周りも誰も止めませんでした。

しかしその上司は、最後まで叱ってくれて、出荷選別が終わった後も、対策が完了した後も、「おう、終わったか??」と気をかけてくれました。
深夜まで残って、対象ロットを全部洗い出して、翌日には客先に一緒に頭を下げに行きました。

あの日から、私は変わったと思います。

出荷責任のプレッシャーと、怒鳴り声

ここが今日の本題です。

あの経験があったから今の自分がある。これは間違いありません。
あの時に味わった怖さがあるから、今でも「まあ大丈夫だろう」で流すことができません。データが微妙な時、必ずもう一回測ります。

しかしです。

私の責任感が育ったのは、怒鳴り声だったのでしょうか??

冷静に振り返ると、違うと思うんです。

私を変えたのは、逃げ場がなかったことでした。自分の名前で出したデータの結果を、自分の口で客先に説明したこと。そして、それを一人にはされなかったこと。

怒鳴られたことは、正直に言えば、ただ怖かっただけです。あれがなくても、たぶん同じことを学べたはずです。
(当時は「愛のムチだ」と本気で思っていましたが、今はそう思いません)

今の時代で責任感をどうやって伝えるのか

だから私は、「昔は良かった」とは言いたくありません。
あの手段を今の若手に渡すことはできませんし、してはいけないと思っています。

しかし同時に、こうも思うわけです。

絶対に守る約束。最後までやり切る力。自分が出した結果から逃げない姿勢。
こういうものを、今の時代はどうやって伝えればいいのでしょうか。

正直、私は答えを持っていません。(本当に持っていないので、誰か教えてほしいくらいです)

ただ、ひとつだけ仮説はあります。

責任は、痛みではなく所在で伝えていく

私が考えているのは、怖さで教えるのではなく、任せることで伝えるという方法です。

小さくてもいいから、本当に任せる。判断させる。書類に名前を出させる。そして、うまくいかなかった時に一人にしない。

あの上司がやったことのうち、意味があった部分だけを取り出すと、たぶんこの二つです。
逃がさなかったこと。そして、横に立ったこと。

怒鳴る必要は、どこにもなかったわけです。

正直、これで足りるのかは分かりません。あの朝の怖さと同じ重さのものを、優しいやり方で作れるのかと聞かれると、自信はありません。
しかし、それを考えるのが今の私たちの世代の仕事だと思っています。

自分がされて嫌だったことを、そのまま下に渡すのは楽です。
それをやらずに、伝えたい中身だけを取り出して渡す。手間はかかりますが、そっちをやりたいと思っています。

余談ですが

ちなみに、あの時の上司とは今でも連絡を取ります。

あの日のことを一度だけ聞いてみたら、「そんなことあったっけ」と言われました(笑)
本人はまるっきり覚えていないんですよね・・。

こっちは人生が変わったと思っているのに、と言いたくなりましたが、たぶんそんなものなのでしょう。
上に立つ人間の一日は、下の人間にとって一生残る一日だったりする。
今、役員という立場になって、そこは少し怖いなと思っています。


製造現場のDXや点検業務の課題について、お気軽にご相談ください。ヘルメットをかぶって、現場を見せていただくところから始めます。

#ものづくりをわくわくに #JOINTSPARKS

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