
私は長い間、「お客様の要望にはできるだけ応えるものだ」と思って仕事をしてきました。
製造業では納期を守る。データを出す。サンプルを準備する。問題があればすぐ対応する。
それが誠実な仕事だと思っていますし、今もそこは変わりません。
ただ、ドイツ企業と仕事をするようになって、少し考え方が変わりました。
目次
日本の感覚では「それ、ありなの?」と思うことがある
急に条件が変わる。こちらが欲しい回答とは違うものが返ってくる。日本側のスケジュール感と合わない。
一緒に仕事をしていると、「なぜ今それを言うの?」と思うことも普通にあります。
日本のお客様との間にいる私は、正直かなり困ることもあります。
最初は「もっとお客様に合わせればいいのに」と思っていました。
でも、何でも「はい」と言うわけではない
彼らを見ていると、できないものはできないと言います。
自分たちの条件もはっきり出します。
それでも、必要なところでは技術的な議論をして、できる方法を探します。
日本で仕事をしてきた私には、この距離感が新鮮でした。
お客様を大切にすることと、お客様の言うことを全部受け入れることは同じではないのだと思います。
対等だからこそ、言うべきことを言う
今の私は、お客様とメーカーの間に入る仕事が増えています。
そこで何でも「できます」と言ってしまえば、最後に現場が困ります。
できないことはできない。条件が必要なら伝える。その代わり、できる方法は一緒に考える。
その方が、長く仕事をするには健全だと思うようになりました。
「お客様は神様じゃない」というタイトルは少し強いですが、お客様を軽く見るという意味ではありません。
お互いに仕事をするパートナーとして、ちゃんと向き合いたい。
海外との仕事を通して、私が一番学んでいるのはそこかもしれません。

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