一番遠いやり方の中に答えの半分があった

自分のやり方は正しいはずなのに、なぜか胸がざわつく事ってありますよね。

こんにちは、JOINTSPARKSの佐藤です。

私は今、商社の役員として働いています。IoTの点検機器やサービスを、製造業の現場に届ける仕事です。今日は、その働き方の中でずっと抱えていた違和感と、それがひっくり返った話をしたいと思います。

商社らしくない、私の働き方

正直に言うと、私のやり方はたぶん商社らしくありません。

一軒ずつお客様の現場に足を運び、機器の設置から運用まで一緒にやる。配線を引き回して、現場の方と「この設備、癖がありますね」なんて話しながら、動くまで付き合う。そういうやり方です。

しかし、その手間に値札はついていません。売上になるのは機器が売れたときだけ。現場に通う時間は、帳簿の上ではゼロ円です。

一方で、会社としてのビジネスはまったく違う原理で回っています。仕組みをつくり、代理店やメーカーに任せ、サブスクリプションで収益が積み上がっていく。現場に行かなくても、まとまった台数が動き、利益が出る。

このやり方が、私はどうしても好きになれませんでした。現場の困りごとに触れないまま、数字だけが回っていく光景が、どこか空虚に見えたんです。汗をかいた分しか稼がない自分のほうが、まっとうだと思っていました。

経営として破綻しているのは、私のほうだった

ところがある日、ふと気づいてしまいました。

経営として破綻しているのは、私のほうだと。

自分の体はひとつしかありません。一軒ずつ信頼を積み上げるやり方は、私が寝たら止まります。最悪、私が倒れたらそこで終わってしまいます。

価値あることをしているのに、値段をつけていない。それは丁寧なのではなく、設計を放棄しているだけかもしれない。そう思った瞬間、背中が冷えました。

私が嫌っていたのは、仕組みではなかった

そう思って、あらためて会社のモデルを眺めてみました。すると、認めたくなかったことが見えてきたんです。

仕組みで稼ぐこと自体は、正しい。

私が嫌いだったのは仕組みではなく、そこに現場への関心が乗っていないことでした。この二つを混ぜて、まとめて嫌っていた。だから、思考が狭かったのは私のほうだったんです。

そしてもうひとつ、不思議なことがあります。

言うことを聞かず、勝手に現場ばかり回っている私を、会社は役員に置き続けています。普通に考えたら、扱いにくい存在のはずです。しかし、それでも任されているということは、私がまだ理解しきれていないところで、この現場通いの価値を、会社は静かに織り込んでいるのかもしれません。

仕組みで広げる力と、現場で深める力。対立していると思っていた二つは、もしかすると最初から分業だったのではないか??そう考えると、いろんなことの辻褄が合ってくるんです。

信頼で入り、仕組みで残す

だから、今の私の答えはこうです。

信頼で入り、仕組みで残す。

現場に一軒ずつ入ることは、これからも変えません。それが私の商品だからです。ただし、その信頼を、私が寝ていても価値が届くかたちに変えていく設計を持つ。それを教えてくれたのは、皮肉なことに、私から一番遠いやり方でした。

違うやり方を、これほど間近で見られる環境にいること。それ自体が、今の私の一番の学びなのだと思います。

まだ理解しきれていない部分は、たくさんあります。だから、現場と向き合い続ける人間の責任として、もう少しこの場所で学びながら、自分の答えを磨いていくつもりです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。同じように「自分のやり方」と「会社のやり方」の間で揺れている方の、何かのヒントになれば嬉しいです。よければスキ・フォローで応援お願いします。

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