実は自分、「ものづくり」がやりたい訳じゃなかった

目次

技術を競い合う時代に、ものづくりの世界へ入りました

今から20年ほど前、ブルーレイやSDカードが主流だった時代。
新しい製品を他社より先に出し、
いかに競争力のある技術やアイデアを盛り込むかが重要視されていました。
「差別化」「先行開発」「技術力」。
そんな言葉が当たり前のように飛び交う中で、私はものづくりの世界に飛び込みました。

大量生産の現場で、17年間向き合った現実

量産現場では、新製品をいかに安定して作るかがすべてでした。
不良を出さず、止めず、再現性のある工法を確立する。
当時は「ブラックボックス技術」という言葉が流行り、
真似されないこと自体が価値だとされていました。
私もその考えの中で、必死に現場と向き合ってきました。

それから時代は大きく変わりました

今は情報があふれ、アイデアそのものの価値は下がっています。
特許ですら、「どこを押さえるか」「どこを避けるか」という
抜け道探しのような議論が増えました。
一方で、人手不足、少子化、地方創生といった課題が加速し、
重要視されるのは
「何を作るか」よりも
「どう売るか」「どう認知させるか」「どう続けるか」へと移っています。

それでもずっと「何かを作らなければ」と思っていました

長くものづくりに携わってきた分、
「作らないと価値がない」という感覚に縛られていました。
新しい製品、新しい技術を生み出すことが正解だと、
どこかで信じ続けていたのだと思います。
その「何か」もわからないまま迷走していたように思います。

すでに、世の中には十分すぎるほどある

今の世の中には、製品も技術もあふれています。
それなのに、身の回りは意外と変わっていません。
その理由はシンプルで、
使いこなす部分が圧倒的に足りていないからです。

何を選べばいいのかわからない。
買い替えたいけれど、費用対効果が見えない。
今までのやり方から離れるのが怖い。
現場には、そんな声が溢れています。

今、俺がやっているのは「作ること」ではありません

私は今、製品やサービスを提案し、
現場の改革に関わっています。
そこで感じるのは、
自分がやっていることは
「ものを作ること」ではなく、
相手の困りごとに向き合い、それを実際に使える形にすることだということです。

俺は、現場が前に進む瞬間を作りたかった

課題を整理し、選択肢を示し、
導入できるところまで一緒に伴走する。
そのプロセスに、強い使命感を感じます。

俺は実は、ものを作りたいんじゃなかった。
すでにある技術や製品が、
ちゃんと現場で機能する瞬間を作りたかったのだと思います。

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次