約300名 → 約150名で運営
約6,000個/日 → 約8,000個/日
この数字だけを見ると、人を減らした自動化の話に見えるかもしれません。でも、私がやりたかったのは逆でした。単純な仕事を減らし、人が改善や品質に力を使える現場にすることでした。
答えが見えるまで、約2年かかりました
日本側は開発、フィリピン側は生産拠点。開発側の正しさが、そのまま日々の生産で成立するとは限りません。

現場に入って、設備を見る。人の動きを見る。話を聞く。試す。数字を確認する。それを繰り返しました。改善の形ができるまでには約2年かかっています。
外から一度見ただけで、本当の問題が全部分かるとは思っていません。長く関わる中で初めて見えることがあります。
大きな自動化より、工程そのものを変える
何でも機械に置き換えたわけではありません。組立の無駄をなくす。工程をなくす。納品トレイをそのままラインへ投入する。治具を工夫する。必要な接着剤塗布など、効果のある部分だけ機械化する。
設備を入れる前に、仕事そのものを減らせないか。 この考え方で小さな改善を積み重ねました。
その結果、約300名のラインを約150名で運営できる状態へ。生産性も約6,000個/日から約8,000個/日へ高めました。
QRコードが欲しかったわけではない
部品管理ではQRコードも使いました。当時、私が本当にやりたかったのは「QRコードの導入」ではなく、紙をなくすことでした。
だからQRラベルの印刷機を増やすのではなく、何度も使えるラベルを準備し、自分たちの工程に合う運用方法を考えました。
流行っている技術を入れるのではなく、欲しい状態を先に考える。 今のJOINTSPARKSにも、その考え方はつながっています。
150人を「余った人」にしない
改善で生まれた人の力は、増産、不良品の救済・部品再生、治具やライン検証へ。さらにIE改善チームをつくり、各工程のタクトタイム削減にも取り組みました。
改善によって人を余らせるのではなく、改善できる人を増やす。
約200名が、日本で学ぶ機会へ
現地メンバーとの信頼関係は深まり、その後、合計約200名が日本で学ぶ機会にもつながりました。自分たちの仕事の先を知り、モチベーションが大きく変わったことも忘れられません。
効率だけでは、ものづくりは面白くならない
以前、何億円もの設備で自動化され、人がほとんどいなくなったラインも経験しました。効率は上がります。でも、そこに私はものづくりの達成感をあまり感じられませんでした。
一方でフィリピンでは、現地の仲間と考え、試し、失敗し、数字が変わっていく過程を共有しました。
人を減らすためではなく、人がもっと価値のある仕事をするために技術を使う。
ものづくりは、もっとワクワクするものである。
この経験が、今のJOINTSPARKSの考え方につながっています。
※本事例は、代表がミネベアミツミ在籍時に関わった経験です。

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